前回ブログで、『日本のモノ作り復活のカギ』は、従来は、世界は単一化して行くものと考えられており、「一物一価」経済の‘グローバリゼーション’と想定していたのを、全く正反対の‘ディープ・グローバリゼーション’であると、認識を改めることでした。
今や世界は、経済のますますのグローバル化が進展するなかで、各国、各地域など、個々の市場は固有の文化に根ざす自己主張に目覚め、それぞれの「グローカル」といわれる深耕が求められていることが、東日本大震災を契機に明らかになった。
即ち、今や、日本国内で企画された製品を「一物一価」式に売り込んでも、それぞれの市場で受け入れられないし、多様化する仕様を一手に国内で対応することは、個々の要求仕様の製品化が困難となり、コスト的にも実現不可である。さらに、今回の想定外と云われるサプライチェーンの破綻で、日本のモノ作りは、世界の各地域で「グローカル」方式を展開する道しか残されていないことが明らかになった。
従って、個々のモノ作り企業は、国内他社、現地企業と連携することで、自社の強みを遺憾なく発揮できる自社固有の『グローカル・モノ作り』とは何ぞや? の再定義が求められています。
そこで、今回テーマは、上記の背景の中で、この『グローカル・モノ作り』の再定義に取組む具体例を見つけました。次のインタービュー記事の要約を紹介し、その方法を考えてみたいと思います。
【日本キラピカ大作戦】 「スマート」で世界に出ろ
日本は「スマート技術」も流出させてしまうのですか
半導体、液晶、太陽電池の二の舞にならぬよう
ジョイントベンチャー;スマートシティ企画 佐々木社長 (聞き手;山田久美)
「スマートシティ企画」社の紹介
2009年9月に設立されたジョイントベンチャー 現在、三井不動産やシャープ、伊藤忠商事、独SAPなど、国内外の企業19社が参画、今後も増える予定とのこと。東京大学総長顧問で三菱総合研究所理事長の小宮山宏氏と三井不動産、佐々木氏が代表取締役社長を務めるイーソリューションズ社が中心に創設されたプロジェクト運営会社。
少子高齢化や地球温暖化など、世界に共通する課題を世界に先駆けて解決し、“「問題解決先進国」になることで、持続可能で希望ある未来社会を築いて行こう!”というスローガンを掲げています。
ワンストップで先進モデルを提供
スマートシティの先進モデルを、ワンストップで、トータルソリューションができるのが特徴で、そのモデルを日本国内だけでなく、広く世界中に展開して行くことを目指している。そのフラグシップ・プロジェクトとして、「柏の葉スマートシティ」を推進中である。
その理由は、スマートシティの市場規模は、今後20年間で3100兆円あると言われている。その中で、スマートシティの重要な構成要素として、太陽電池や電気自動車がある。これらに関しては、2000年から2006年の世界における特許出願件数の実に約7割を日本が占めており、日本の環境・エネルギーに関する技術力は世界最高水準にある。日本が失われた20年から脱却し、これからの世代に明るい未来を残すための切り札は、環境・エネルギー技術しかないと考えている。
そのため、今後、グローバル社会の中で、日本が持っているこの強みを存分に生し、国際競争力につなげていくことが最重要課題である。
しかしながら、今、強い危機感を抱いているのは、半導体や液晶パネル、DVDプレーヤー、太陽光発電パネル、カーナビなどと同じ道を歩んでしまうのではないかいうことだ。 これらの分野はいずれも、世界市場において高い技術力を持つ日本が、最初は圧倒的なシェアを持っていたが、その後、あっという間に中国などの後発海外企業にシェアを奪われてしまった。
多くの日本企業は、今でも高い技術力さえあれば、勝ち残っていけると信じている。技術は必要条件であるが、十分条件ではない。この様な考え方に改めない限り、スマートシティ市場においても、日本はこれまでの二の舞を演ずることになりかねないと懸念されている。
関連する企業同士が一丸となる
今後、何が起こるかは明白である。中国は、手に入れた技術やノウハウを基に、自国中心の産業を興し、世界に輸出し、市場シェアを伸ばして行くものと思われる。これは、アブダビのスマートシティプロジェクト「マスダールシティ」と同じで、これが世界の戦い方なのです。
我々は、このような事態が起こりつつあることを見過ごすわけにはいきません。世界の戦い方を認識し、それを踏まえた上で、ワンストップのトータルソリューションとして、世界のスマートシティ市場に打って出ていこうというのが、我々の戦略です。
各企業は1社で営業に行けば、下請けになりますが、複数の企業が集まり、高い技術とノウハウを持ち寄り、トータルで提案していけば、中国に技術やノウハウを簡単に盗まれることもないし、プロジェクトを獲得できる可能性も高まります。 参画している夫々の企業は、それを強く認識しています。 |
詳しくは、下記参照;
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20110823/222215/?P=1