外国人から見た‘日本の良さと助言’-Ⅰ

8月22日更新の『日本の‘グローバルものづくリ’ヘの再出発』で、既に動き出した企業の事例と、8月30日更新の『グローバル モデル企業、コマツに学べ』で、10年前からグローバル化を定着させてきた先進企業、コマツ会長のインタビューを掲げ、‘日本のグローバルものづくりの再出発’を考えてきました。これらの中で、ものづくりを国内中心思考から脱却することに躊躇する日本企業は、早晩、新興国の企業に取って代わられる懸念があります。その企業自身の消滅を免れないばかりか、日本経済それ自体が、沈下する事態も起こり兼ねないと、危機感に陥りました。

今回からのブログは、日本国内に閉じ籠っていてはなかなか見えてこない‘日本の良さ’と、その良さを下地に、日本はどう変わるべきかの‘外国人から助言’の記事を引用して日本企業が進む‘道筋’を考えてみたいと思います。

先ず、最初に取りあげるのは、上記の8月22日更新のブログの末尾に参照掲載しました;カルロス・ゴーン ルノー会長兼CEO、日産自動車社長兼CEOの寄稿による『変革へのギアチェンジ』です。
 同氏は、ご存じの様に、日産自動車のトップとして、直接指揮されており、日本企業の経営指揮による実体験からの外国人としての発言でした。我々日本人として大いに自信が与えられ、貴重であると感銘しました。
以下に、私が感銘した部分を抜粋し掲載します。

「日本の価値」は、3つある
①日本のサービスの質は、他国にはない

 日本企業による消費者への対応は節度と謙虚さを旨としており、これほど信頼がおけて期待に違わないサービスは、他のどの国にもまずない。
②シンプルさを大事にする
 複雑な社会は混乱を招きがちだが、日本では、シンプルさを大事にするがゆえ、それほど大きな混乱は起きない。日本人は自分のやるべきことをはっきり認識している。
③プロセスを尊ぶ国民性
 日本人は、継続的な改善の達人だ。物事を実行していくのに、日本人ほど長けた国民はいない。集中、統制、たゆまぬ努力、そして質を体現し、加えて序列を重んじる。こうした価値は、日本企業がどこで事業を展開しようとも通用すると私は考える。また、日本にはこうした価値を新しい現実に適合させていく態勢も整っている。

変革の能力
日本は新興国へ最初に飛び込むことはしなかったが、参入したが最後、その業務遂行力は他とは比較にならない。日本はあきらめることなく行動し続け、やがて突破口を開いていくのだ。
 イノベーションについても同じことが言え、強いリーダーがいて指揮を執っているケースが多い。実は日本に多いのは、他者がイノベーションを起こした分野に後から参入し、やがて元のイノベーションを追い抜くケースである。日本にはイノベーションの突破口を開くよりも「カイゼン」の才覚がある。日本人は継続的改善の発明者であり、達人なのだ。
 日本では、変革をシンプルにし、しっかり説明を行ない、人々の気持ちを変革に向けさせる必要があるのだ。それができれば日本では何でもできる。私の経験では、日本ほど変革をやりやすい国はない。日本人は変革の内容と理由を理解するのには時間をかけるが、一度理解すれば早い。

グローバル社会と日本
私は日本企業が変わることはできると確信している。しかしグローバル化、とりわけ新興市場においてのビジネスの成否が、日本企業にとっての真の試練となるだろう。ときには苦痛を伴う難しい戦を強いられる。
 長期的には、生産拠点としての日本の存在感は薄れざるを得ない。国内の機能は研究所的な存在となり、新しいモデルの考案やプラットホームの構築、人材教育などの知識開発に集中していくことになるだろう。
 加えて日本企業の難題は、国々の多様性への対応で、その重要性を理解し取り入れない限り、戦い抜くのは難しいであろう。
 日本の産業界はコミュニケーションやマーケティングの能力が明らかに弱い。しかも、国際競争力を高めるのに必要なこれらの能力が日本では重んじられない風潮があり、問題である。

日本を軌道にのせるためには
 日本が現状に固執しているのは、日本人が変わりたくないからではなく、リーダー層が、はっきりとした方向感を持っていないからだ。
 私が日本企業のリーダーにアドバイスすることは、時間をかけてビジョンを作り、それをシンプルにして説明することにより、人々にとって意味のあるものにすることである。

詳細参照:
http://www.nikkeibp.co.jp/article/reb/20110721/278396/?ST=rebuild

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