グローバル時代を‘一歩先行く’カイゼン活動-Ⅱ
前回のブログの続きとして、今回は3月7日、三菱電機㈱名古屋製作所のFAコミュニケーションセンターで行われたe-F@ctoryセミナーを聴講し、昨年からどの様な進化を遂げているかを、私が感じた点を中心に書いてみたいと思います。
以下に、当日のプログラムに沿って所感を述べたいと思います。
参照:【“e-F@ctory” セミナープログラム 20110307】;
http://wwwf1.mitsubishielectric.co.jp/e-factory/seminar/201103/index.html
1.三菱電機 主催者講演
『より簡単に、より効率的に!生産現場からの情報発信 ~e-F@ctoryによる理想の実現~』
ここで、注目すべきポイントは、
“生産設備が自らリアルタイムに情報を発信する“e-F@ctory”を活用することで、設備を最大限に活かすための仕組みを、簡単・短期間に構築することが出来ます”と云うことです。
これが、「高速データログユニット」による現場データのロギング;1msec~数msecで把握できるキメ細かなデータを、あらかじめプログラムで仕掛けておいた所望のタイミングで自動的に設備が発信してくれる。この機能は、昨年から実現されていたが、システムとしての応用が、現実味をおびていませんでした。今回は、“次の説明にあるパートナー社様との協働とか、自工場での使い込みで、現実味を帯びた実用システムへと進化した”と云う事です。
2.パートナー(NEC)様講演(1)&三菱との共同実演デモ
『生産現場と工場経営をつなぐ“見える化”クラウドソリューション』
ここで、注目すべきポイントは、
“リアルタイムに現場連携可能な基幹システムのクラウド化により、グローバル拠点の早期立上げ、TCO削減、システム管理負荷低減による人的資源の有効活用等、企業の競争力向上に貢献している”ことです。
即ち、上位基幹系システムが、クラウドコンピューティングを実現することにより、グローバル拠点とのリアルタイムの現場連携のインフラが一挙に進み、双方の‘見える化’が進展しています。
3.パートナー(三菱電機インフォメーションシステム)様講演(2)
『品質情報のDB化と前兆管理機能により、情報の見える化と改善活動(PDCA)を実現』
ここで、注目すべきポイントは、
“国内・海外の生産現場の状況の正確な把握と、臨機応変な方針決定、現場へのフィードバックを可能にしたDIAMXMソリュ-ション”です。
即ち、SAP-MIIによる品質情報の見える化が、リアルタイムに異常の前兆を可視化しました。また、MELNAVIによるエネルギーの製造設備毎の原単位管理を可能にし、省エネに加え、操業効率化などへの多角的な改善活動の取組みを可能にした”ということです。
4.パートナー(コグニザント ジャパン)様講演(3)
『MESソリューションによるオペレーショナル・エクセレンスの実現』
ここで、注目すべきポイントは、
“グローバルでのデータ収集やオペレーショナル・ベストプラクティスの促進をいかに可能にするか、また生産スタッフにリアルタイムの可視性をもたらし、適時的確な意思決定が可能となることを目指している”とのことです。
机上デモの事例として、世界に展開されている自動車製造プラントの各ラインの実データをe-F@ctoryで収集し、KPI分析用グローバル・アナリスティック・エンジンを用いて全社を重畳比較することで、自工場の特出した欠点を抽出し、その要因をマシンレベルまでドリルダウンし、原因追究と改善に取り込むプロセスを見せてくれました。
そして、同社は生産管理のグローバル統合の主な課題を4項目に集約して取り組んでいると云う。
1)グローバルの展開で生産拠点の抱える課題
異文化・国民性の違いと、現地システムインテグレータと協力・連携
2)製造システムのスキルを持つ人材不足の課題
必要とされる業種や技術の知識を有するリソース不足を補う方法
3)不十分なナレッジマネージメントの課題
情報アクセス、更新後の有効性管理、慣習的な暗黙の了解の横行
4)複数ベンダーによる異なる製造システム
複数ベンダーの様々なH/W、S/W製品、多様な規格やアーキテクチャ
等々、グローバル製造システムの先覚者の見識に学ぶところ大であった。
5.工場見学 【サーボモータ組立てライン】
次をクリックし、仮想見学の案内コースを体験できます、ご覧ください。
e&eco-F@ctory化工場 サーボモータライン
昨年の同工場の見学では、工場内の案内通路にCRTディスプレイが設置されており、当日生産の個々のオーダのガンチャートが羅列表示され、計画・実行進捗が時間軸で表示されていました。何だか見学者用に見せている様で、あまり惹きつけられるものではありませんでした。
しかし、今年はかなり進展していました。従来は、管理者・見学者が観るためのものでしたが、今回は作業者全員が見える様に、随所に天井からブラ下げた大型の文字・数字表示器が加わっていました。これは現場の作業員へのペースメーカの様な役割をしており、更に、進捗・滞りのアラームランプが、製造セル毎に高い位置に青・赤・黄のランプが取り付けられており、遠くからでも一目で確認できる表示にしていました。
これは、従来のe-F@ctoryにecoが加わり、e&eco-F@ctory化工場となったことを示していました。
ecoを加えることにより、省エネ目的だけではなく、現場で作業する全員が参加して生産活動の効率のレベルアップへの‘気づき’を誘発する仕掛けでもあったのです。まさに、e&ecoは、“生産設備を最大限に活かすための仕組みである”と、大いに感動した次第です。