『日本流ものづくり』の行方を探る‐Ⅰ

先回4月26日更新のブログ;『「セレンディピティ」の奨め』の末尾で、私の体験から、“澤泉氏の本;「セレンディピティ」のあらましを学んだ後、自分の成功事例を‘追体験’し、他の人の成功事例の‘仮想体験’を試みると、より理解が進み実戦する意欲が湧きます。これが‘お奨め’です。”と締めくくりました。

しかしこれは、私の様に会社組織などの何の制約もなく、気儘にブログを書いている身分では、この様なことが言えますが、実際の企業組織のなかで始めることは容易ではありません。

日本の製造企業は、自社ビジョンを‘国内視野’から‘グローバル視野’への転換を求められています。そのもとで、個々の社員が、グローバル市場へ飛び出し、社内、国内、海外のこれまでの身内でなかった人々と、「セレンディピティ」流の交流を深め、知恵を出し合わなければなりません。

そう云う意味で、今回は、私が、昨年暮れから今日にかけて、これからの日本の製造業の変革の道筋を示す新聞報道記事:
日本流のものづくり・‘閉塞感’と‘それを解く’キーワード
を収集してきました。
それを以下に紹介しながら、『日本流ものづくり』の行方を探ってみたいと思います。

注)□内は:日経新聞掲載記事(NK)の要約。
NK-100408は:2010年4月8日を示す

(1)こもるな ニッポン 2     NK-100408

[ものづくり+α] 技術への過信捨て外へ

モノの品質にかつての差はない。代って重要になったのはソフトやシステム、素早いグローバル展開力。我々は市場から遠くなった。 “技術への過信があった。攻めなくても来るだろうという気持ちがあった。日本に構えて世界を待つ時代は過ぎた。” 「ものづくり神話」を超えて、新たな成長像を描くのは企業自身だ。

筆者コメント: 先ず、誤解を避けるため、ここで掲げる文書の読み方に注釈を加える。 1)‘ものづくり’には、製品企画、設計、製造等の一連のハード・ソフトの製造プロセスが含まれている。そして‘モノ’と表現される場合は、ハードウエアの製造に限定している。 2)従って、日本のものづくりは、‘モノづくり’に拘泥している傾向があるが、それはすでに、中国はじめ東南アジア諸国ではかなりのレベルに追い着いていることを認識すべきである。

(2) こもるな ニッポン 3     NK-100410

98%が外国人 世界と磨く「人間力」; 『世界の中の日本』は日本ではわからない

世界の総人口68億人、中国人13億に比し、日本人は1億人。 世界で学ぶ日本人留学生は激減した。米国への留学生3万人を割り込み、韓国7.5万人の半分以下。

筆者コメント: 従来、日本は、国内人口1億人を対象にマーケッティングし、輸出は、先進国仕様の欧米追従でやって来た。しかし、今やアジア市場は、日本の10倍以上にスケールアップしている。従来の延長で国内に籠って独り善がりしていては、日本経済は滅びる他に道はない。日本を飛び出し、世界を俯瞰できる視点・視野をもち、ビジネス戦略を構築し行動できる「人間力」が問われている。そして、さらに気掛りなのは、将来を支える日本の若者が内向的になっている。日本のマンガとかファッションが世界で流行っているのを喜んでいるのでは単純過ぎる。世界一流の場で、競争し学ぼうとする若者をどう励まし、後押しするかが、喫緊の課題である。

(3)こもるな ニッポン 4     NK-100411

[投資呼び込む国へ] アジアとの近さを強みに

外国投資家は、“グローバル戦略を考えるうえで、日本は無視できない”という。かろうじて世界の目をつなぎとめているのは「アジアの中の日本への期待」だ。国の内側だけをみた制度見直しをなお繰り返すのか。お金が内にこもれば、期待ははかなく消えうせる。

筆者コメント: 日本は、世界第2位の経済大国の地位から早晩脱落すると云われていますが、欧米の眼から見ると、日本経済の過去半世紀に及ぶ躍進の実績を評価し、東アジアの経済発展のハブとして期待されている。この期待を裏切らないよう、迅速に世界経済のアジアセンターとしての地位の確立が望まれる。現下の政情不安と郵政民営化などの政策とん挫する中で、懸念されることは、日本から海外マネーが引き揚げられていくことである。さらには、若年層の就職難、壮年層の可処分所得の減少で景気が悪化し、高齢層の活用されずに眠っている蓄財までも、ハシコイ外国人トレーダーの餌食とされて終うことである。

以下、次回へ継続します。

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