日本の工業力のイノベーションとは?
年頭のコラム記事に、日本の変革に関する論調が多く見受けられました。その中から、私の気に入った、山崎養世の「東奔西走」:『高成長に戻る世界経済と取り残される日本、成功の記憶を捨て、新たな経済の仕組みを見据えた1年に』 から引用し、私見を付加したいと思います。
“日本の国力の低下はあちこちで見えてきた….”との書き出しで始まり、“子供の学力と体力の低下、貴重で少ない若者の相変わらずの厳しい将来、3万人という世界最大級の自殺者数、自治体の破綻、国家財政の累積赤字、そんな中、団塊世代の退職が続き、今までの企業戦士が、ゼロ金利の中でどうやって自分の老後を守るのか真剣に考えた時、いよいよお金が海外への投資に向かう。そうなれば、弱いとされるドル以上に円が弱くなるのが世界の為替市場の基調になるかもしれない。そして、いまの高齢者は急速に貯蓄を取り崩すようになってしまう。いよいよ、日本経済で貯蓄不足の時代が始まる。”と悪いシナリオが書かれ、それに続いて、『そんな目の前の経済没落に対し、真正面から向き合い逆転の解決策を皆で実行するのか、それとも、目をそむけるのか、日本が問われる年』になると宣告されました。
しかし、考えて下さい! “お先真っ暗でしょうか。でも、悲観することはありません。夜明け前が一番暗いのです。現状認識から変化が生まれます。日本はこのままではダメだ!という危機感が最初の一歩です。それに、『日本再生の好材料』はたっぷりあるのです。”
問題は、『今の日本人が世界の経済の変化を理解していないことであり、それでいて、20世紀の成功の記憶にとらわれていること』である。
“新しい世界経済のゲームのルールが見えてくれば、日本人は最高の適応能力を発揮するはずなのです。頑なにならずに、柔軟で広い視野で世界を見ることが日本再生への道につながるでしょう。”
そして、『歴史的にも世界に誇れる日本人の能力を今こそ生かす時』であると説き、我々国民、一人ひとりにエールを送っています。
以下に、『日本を再生する好材料』を列挙し、私見として『日本の工業力のグローバル・イノベーション策』ついて、コメントを試みました。
(コメント内容を ⇒ に記載します)
| 01) | 世界第6位の経済水域に囲まれ、外的の侵入を受けにくい国土と、世界最速の成長を続けるアジアの中の位置。 |
| ⇒ | 最友好国・米国に拘らず、まずアジア地域繁栄のためにリーダシップを発揮し、貢献することです。中国との協調関係をどう築くかが鍵となります。日本の工業力でwin-winの関係を築くことに、政財界で歩調を合わせることです。 |
| 02) | 変化に富む気候と森と田畑と川と海の循環を守ってきた歴史、こうした基礎条件を砂漠にしてしまった多くの大文明との決定的な差です。資源と環境を守る国民性は、経済優先の風潮の中でも生き続けている。 |
| ⇒ | 環境科学技術で世界をリードし、最も温暖化の被害を受けると予測されるアジア地域へ、優先的に伝播させることが肝要である。 | |
| イ) | 環境科学技術をダイナミックに進化させ、政治的な駆け引きで煽られない事、そして特にアジア地域で尊敬される外交をすべきである。 | |
| ロ) | 工業化による環境汚染防止、資源リサイクルの環境計測の実用モデルを確立し、うわべの数字で政略が入り込む余地を無くす事。 | |
| ハ) | 環境科学技術で、日本の農水産業を再生・振興することにより、地方の活生化、食の安全と自給の確保、環境浄化(空気・水)をはかる。(工業技術力、ITの応用により、若者にも魅力ある職業とする) | |
03) |
そして、なんといっても、多くの点で世界一の優秀さを持つ国民の力があります。ポルトガルが鉄砲を伝えて100年以内に世界一の鉄砲生産国になった技術の伝統はいまも自動車やロボットなど、最先端のものづくりの世界に生きている。 また、日本人は、茶、花、庭、盆栽など、日常生活を芸術に高める、感性と芸術性を合わせた独創性と、アニメや漫画、ゲームなどで世界の若者が熱狂するカルチャーも生み出します。また、世界のいいもの、料理などを自分のものにする力もあり、世界の追随を許しません。 |
| ⇒ | 環境科学技術で世界をリードし、最も温暖化の被害を受けると予測されるアジア地域へ、優先的に伝播させることが肝要である。 | |
| イ) | 日本発の工業力の価値観をアジアの舞台でどう浸透させ、充実拡大していくかが課題です。エキスパートの育成と交流である。 | |
| ロ) | 国内では、ITとFA技術の活用で、少子高齢化を乗越え、グローバル製造方式へのイノベーションをリードする人材養成が不可欠である。そして国際感覚豊かで、経営と技術を指導できるグローバル人材を養成し、世界に雄飛させる振興策が必要です。そのために、日本発のグローバルスタンダード資格を目指す、『FA-ITコーディネータ(仮称)』の認証制度をつくり、外国人も含む上級人材育成の牽引力とする。 | |
| ハ) | 工業化による環境保全、資源リサイクル問題を視野に入れた製造方式の進化が必要。現在、日本の製造業でも偽造問題が頻発している、生産活動で費う資源とプロセスのトレーサビリティに欠陥があるものと考えられる。早急に日本の得意技として確立する必要がある。 | |