製造現場の『FA-IT』武装とは?-Ⅰ
8月末の‘カネカのケース’を思い出して頂きたい。また『お勧め記事』にあります「鹿島DB連携ご紹介」のPDFをご覧いただくとお分かりのように、システムの説明に加え、働く人々の写真があり、職場の活気と躍動感が伝わってきます。
その一例をイメージして見ますと、鹿島工場は、三交替で製造現場の操業が行われています。その合間を縫って定期点検が行われます。具体事例「定期点検DBの開発」をご覧頂くと、点検シート、書類、進捗管理がすべて電子化され、情報の共有化、作業要領の検索・利用とその報告など、担当者が直接‘EUC=End User Computing’でアクセスし、その結果は即座に反映され、情報を共有する仕掛け、『コトづくり』が行われています。ここで注目して頂きたいのは、「進捗管理表」です。
Excelの表は見難いですが、進捗のマトリックスで、○=計画、☆=点検完了、◎=職長承認ズミ、●=係長承認ズミのマークが入っており、進捗状況が一望できるようになっています。さらに、コメントが書き込まれると=!が付されます。これらのマークは、各職位の担当が書類を処理した時点で、DBから自動的に反映されます。そして、これらの閲覧は誰にでもできるようになっています。なお、セキュリティ上、各職位で閲覧範囲を制限しているとのことです。
また、作業中の‘ひやりハット’とか、‘気になるコト’を感じた人が随時書き込みが出来るようにするとのことです。
いろいろ細かく書きましたが、要は言いたかったことは、業務書類の電子化システムを進めることによる、IT化のコトづくりの効用です。
気付いた点を列記しますと、
1)ITインフラの構築は、全社展開を前提に、スモールスタートで順次拡大し、経験部門の利用ノーハウをカサ上げして水平展開すること。
2)情報の電子化は、実行部門では中途半端に手書きと混用しないこと。
3)使う過程で、シスステム運用ノーハウが熟成され、使う人のITリテラシィも向上する。さらに当初気付かなかった利用法が編み出される。上記の‘気になること’は、まさに9月の『お勧め記事』:「‘神の警告’を無視するな」と同類であり、これが重要なのです。
4)若手とベテラン混成で、組織ぐるみで、EUCを行うことは、製造現場の「人づくり」に有効であり、さらに『FA-IT』武装を進めることが出来る。製造設備(FA)と連携してIT化しなければならない。
5)従来の方法では実現困難であったことは、情報交換の瞬時性です。日本の製造業がこれを遺憾なくモノにできれば、将に鬼に金棒です。