麻生太郎著「とてつもない日本」を読み解く-Ⅱ

前回からの話題を続けさせていただきます。

4)米誌『タイム誌アジア版03年8月号』の特集“Japan Rules OK”
歌手の椎名林檎さんの写真が表紙を飾り、“日本流でいいとも!”という特集があった。
「アメリカ人は、日本はハードの国だと思っているけど、その考えは捨てなければならない。日本の最大のパワーはソフト」と言わしめた。彼女は漢字を多用した独特の歌詞でアジアの若者の人気を博している。さらに、「アジアの街では、ドナルドダックやミッキーマウスは見かけなくなり、ポケモンやドラえもんがあふれている」

これらの日本発のキャラクターは、多く言葉を話さないが何故かアジアの子供たちと心が通じ合い、こころを掴んで離さない、話をしないでもお互いが分かり合ってしまうのだ。これは、言葉ですべてを説得するアングロサクソン流と対極する日本の文化の特徴である。しかし、日本人はその力を全く理解していないのだ、という。

近年、マンガは“活字離れ”の弊害であると語られるが、日本の歴史に古く、根ざしている。「源氏物語の絵巻物」とか「絵因果経」は絵入りビジュアル化された物語、経典である。それが江戸時代に版画技術が普及し、庶民向けの読み物、道徳の教科書から、小咄、お笑いとあらゆるジャンルに絵入り読みものが、庶民に深く入り込んでいた、と興味深い。

さらに、アジア地域では日本語に興味を持つ子供は10年前に比べて、235万人となり、倍以上に増えている。その理由はアニメの主題歌が日本語であること、マンガ本とテレビゲームの日本語ソフトが、子供たちの話題の中心になるため、日本語を読み・聴きできるのを競い合い、子供の日本語教室が賑わい、日本語熱が凄い、という。

などなど、まだまだありますが、打ち切ります。

以上のように、長々と麻生太郎大臣の著書から引用しました。すでにそんなこと分っていると言われる方もおられると思いますが、私のように、アジア人の日本に関する見方がこんなに凄いのかと共感して貰えたらと、今後の議論も仕易くなるのではないかと、書きました。

本論に戻り、日本の製造業の視点からこれまでの主張を纏めますと、

  1. (1) 日本はソートリーダと認められているので、日本流の製造力を、自信をもって進めればよい。但し、『グローバルな現場力』への進化が求められる。
  2. (2) 「経済の繁栄と民主主義を通じて平和と幸福を」の理念に基づく行動の実績が世界から大方の信頼を集めている。個別の企業のグローバル化は一般論として歓迎されるが、この理念を深耕しなければ、受入れられないであろう。これはブレてはならない軸である。
  3. (3) 日本流の文化とソフトパワーの芽生えは、外からみた価値観である。日本の文化に近親感をもつアジアを中心とした子供、若者世代は10年後には成人し、日本語と文化が通じる社会となる可能性があり、楽しみである。

今後、映像、音声、絵解き文書など、マルチメディア、ITを活用した『グローバルな現場力』を伝達する手段に活用することを意識したらよいのではないかと思います。日本人向けではあるが、世代の要求か、絵解き書籍が目に付きます。(「お勧めの書籍」参照

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